FC2ブログ

お墓


あんなに嫌がっていた外出でしたが、急に襲ってきた肩凝りと吐き気、上ってくるものの速さに慌ててトイレに駆け込んだ際、口の中から出てきたのは羽蟻の大群、鼻から口から、たまに目から涙と一緒に薄い灰色した半透明の羽と折れたまつげのような蟻の脚を見て、解決するわけがないのにその時の私は頭がおかしかったんでしょう、まず第一に、「病院へ行こう」と思ったんです。

病院へつくと色んな人がいました。
頭が本棚の人とか、その本棚から出てくる本の人とか、その本を開いたら大きな目玉があって、それがこちらを凄い形相でこちらを睨みつけながらサラマンダーより早く瞬きしてたりとか、高島屋ツインタワーによくにた輪郭の人とか、ハトヤの三段逆スライド方式について熱く語る、担架に乗せられてる血塗れのババアとか。
受付を済ませて一時間ほど経ちましたか、やっとこさ名前が呼ばれまして、肩凝りのあまりの痛みに涙をボロボロ溢しながら診察室のドアを開けますと、上から水とバケツが降ってきました。
何事かよくわかりませんでしたが、先生曰く、ちょっとしたサプライズだったそうです。
結局ただの群発頭痛の前兆だったみたいです。自殺用にきつい薬を処方していただきました。

帰りに公園へ寄りました。
公園なんて小学校4年生以来で、テンションが上がってずっと動物にバネがついたずっとビヨンビヨンするあれにずっと30分ぐらいずっとずっとのりずっと続ずっとけていました。ずっと
勢いを付けすぎて後頭部を打ち付けてしまい一気に萎えてしまったので、結構大きめの花壇がある公園でしたから、虫でも探して遊んでやろうと思い立ったんです。
土を掘り起こしてみつけたミミズを餌にカマキリを釣ってみたり、スズメガの幼虫同士、尻尾をくっつけてETごっこをしてみたり、小学生男児の間で、タガメと並ぶ高待遇を受けていたオオゴマダラの蛹を見つけてセンチメンタルに浸ってみたり。
オオゴマダラの蛹を手のひらで転がしていると、目の端に黒いゴマが留まりました。
まあオオクロアリだったんですけど。
朝から蟻にイライラさせられていた私は、そいつらの巣を潰してやろうと思い、近くにあったスーパーで購入した蟻の巣コロリを片手にそいつらの跡をつけてやりました。
列の先には、こじんまりとした小さな木造家屋がありました。
大きさはキン肉ハウスが一番近いです。
さすがに余所の家に侵入するわけにはいかないので、イライラがピークに達していた私は、怒りのぶつけどころがわからなくなってしまい、勢いで蟻の巣コロリを外壁に投げつけてしまいました。
投げつけたコロリがコツン、と音を立てたと同時に、キン肉ハウスが大きくガタガタと揺れだしました。
今では珍しい、ちょいとつつくとカタカタ音を鳴らす、隙間だらけのサッシに軽く嵌められた薄いガラス窓が、外に飛び出した真っ黒で太い何かに、粉々に砕かれてしまいました。
それは、ハウスにギチギチに詰まるほど大きな、蟻の足だったのです。
昼寝中の女王蟻だったみたいで、安眠を妨げ怒りをかってしまったのか、側に転がっていた蟻の巣コロリを口に突っ込まれて私は死んでしまいました。

Comments


« »

12 2019
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
非常ボタン
死ね
月別アーカイブ
ブログ内検索

Archive RSS Login